最近、「スピリチュアルズ 『わたし』の謎」という本を読みました。
タイトルを見たときは、“スピリチュアルな不思議の世界”について書かれているのかと思ったのですが、実際には少し違いました。そこにあったのは、人間の性格や資質を科学的な研究の視点から解き明かす内容。けれど、この本から得られた気づきは、私にとってとても大きな意味を持つものでした。
作品紹介
人間の性格・資質は、(意識ではなく)「無意識(スピリチュアルズ)」が決定し、たった8つの要素で構成される。それは①明るい/暗い、②楽観的/悲観的、③同調性が高い/低い、④相手に共感しやすい/冷淡、⑤信頼できる/あてにならない、⑥面白い/つまらない、⑦知能が高い/低い、⑧外見が魅力的/そうでない、で、この組み合わせでしかない。驚くほど人間理解が進む、画期的一冊!
自分の「だめなところ」は資質だった
私はこれまで、他の人と自分を比べて「なぜ私は同じようにできないのだろう」と悩んでばかりいました。特に、傷つきやすさや、人の言葉に振り回されてしまうところは長年のコンプレックス。弱いからだ、努力が足りないからだと、自分を責めてしまうことが多かったのです。
ところがこの本には、「性格には生まれ持った資質が大きく関わっている」とありました。たとえば「外交的か内向的か」という違いは、刺激に対する反応の仕方で科学的に説明できるというのです。
私は内向的で外からの刺激に敏感に反応するタイプであろうとわかりました。(刺激に対する実験の仕方が載っていますので、興味ある方はぜひやってみてください)
だからこそ傷つきやすく、不安を強く感じやすいのは当然のことでした。これは性格の欠陥ではなく、もともと持っている性質だったのです。
「理解すること」が心を軽くする
この気づきによって、「どうして私はこうなんだろう」と悩む時間が減り、「私はこういう資質を持っているんだ」と受け入れる余裕が生まれました。
すると、マインドフルネスで大切にされている「ありのままを受け入れる」という考え方も、より自然に実践できるようになったのです。
内向的だからこそ、人の気持ちに寄り添える。静けさを大切にできる。そうした“強み”に目を向けられるようになったとき、心が少し楽になったのを感じました。
本を通して学んだこと
「スピリチュアルズ 『わたし』の謎」は、占いや神秘体験といった一般的な“スピリチュアル”を期待して読むと驚くかもしれません。でも、科学的なアプローチで「なぜ自分はこう感じるのか?」を知りたい人には、とても役立つ本です。
自分の性格を「弱点」と思っている人、内向的で生きづらさを感じている人にとって、この本は新しい視点を与えてくれるはずです。
自分を受け入れる小さな一歩
「わたし」という存在は、ただの性格のラベルで語れるものではなく、研究によって少しずつ明らかにされてきた資質の積み重ね。
それを理解することで、だめだと思っていた部分さえ「自分の一部」として受け入れられるようになります。
本を閉じたあと、私は少し気持ちが軽くなり、自分を優しく扱えるようになりました。
そして、「心の旅」もまた、私にとって大切なテーマなのだと改めて感じています。