京都駅からほど近い「養源院(ようげんいん)」は、三十三間堂の隣に位置する小さなお寺。伏見城の遺構を用いた「血天井」と俵屋宗達の「白象図」などが知られています。歴史の重みを感じつつ、境内では静かな紅葉が広がり、観光客の喧騒から離れて心を落ち着けることができます。
目次
1. 養源院の紅葉のみどころ・見頃
境内にはカエデが植えられており、11月中旬〜下旬が紅葉の見頃です。規模は大きくありませんが、白壁や本堂とのコントラストが美しく、隠れた紅葉スポットとして人気。観光客で賑わう東山エリアにありながら、落ち着いて紅葉を眺めることができるのが魅力です。

2. 混雑を避けるコツ
養源院は大寺院のように広大ではないため、観光ツアー客が一度に訪れると混雑することも。午前中の早い時間帯か、夕方の閉門前の時間に訪れると比較的静かに拝観できます。紅葉シーズンでも、清水寺や高台寺のように人波で歩けないほど混むことはありません。
3. 一人旅で感じる「癒し」と「祈り」
血天井は戦国時代の武士たちの魂を弔うために残されたもので、訪れる人に深い祈りを感じさせます。一人で訪れると、その静けさと重厚な雰囲気に心を委ねやすく、自分の内面と向き合う時間が持てます。紅葉の色づきと歴史的背景が重なり、ただ美しいだけでなく「生命の尊さ」を感じられる体験となるでしょう。
血天井について
養源院の本堂には「血天井」と呼ばれる床板が使われています。これは、1600年の伏見城の戦いで自害した徳川の将士たちの血で染まった廊下を寺の天井に移したものです。
なぜ血天井が「弔い」となるのか
戦で命を落とした武士たちは、無念のままこの世を去りました。その血と跡をただ廃棄するのではなく、寺の天井として祀ることで「常に人々を見守る存在」とし、供養を続けてきたのです。血天井は恐怖を与えるものではなく、犠牲になった魂を忘れずに弔うための祈りの形。訪れる人に「平和の尊さ」と「命の重み」を静かに語りかけてくれます。
4. 養源院の拝観情報
- 拝観時間:10:00〜15:00
- 拝観可能日:変則的な拝観営業となっております。Instagramにてご確認下さい
- 拝観料:大人600円
- ライトアップ:養源院では夜間ライトアップは行われていません。昼間の静けさを楽しむのが醍醐味です。
5. アクセス情報
- 所在地:京都市東山区三十三間堂廻り町656
- アクセス:
- JR京都駅から徒歩約20分京都駅から市バス(100・206・208系統)で「博物館三十三間堂前」下車すぐ京阪七条駅から徒歩約10分ホテルは京都駅周辺でも、京阪沿線でもどちらも便利です。
- 京都駅周辺→「秋の京都ひとり旅ガイド|紅葉と静けさを楽しむビジネスホテルステイ」
- 京阪沿線→「京阪沿線ホテルと京都紅葉スポット7選|女性ひとり旅におすすめの宿と観光コース」
6. 穴場スポットと合わせて楽しむ
- 三十三間堂:千体観音立像と紅葉を一緒に楽しめる大人気スポット
- 智積院:庭園と紅葉のコントラストが美しい穴場
- 養源院〜三十三間堂〜智積院を歩くと、京都駅周辺からすぐの紅葉モデルコースになります。
7. 一人旅の実用メモ
養源院は駅から徒歩でもアクセス可能なので、歩きやすいスニーカーや軽量のリュックがあると快適です。
- 旅行に便利なもの
紅葉の時期、朝晩は気温がさがるので薄手のストールを持っていくことをおすすめします。とても軽いですが、大判サイズ。私はこのくらい大きいものをしっかり巻いて使いたいので重宝しています。
- おすすめのガイドブック
こちらのガイドブックを長年愛用しています。観光地ごとの見やすい地図、ルート、お目当て以外にもちょっと立ち寄れる見どころがまとまっていて大変便利です!
沢山歩いて色んなところを観光したい方は是非。
8. 養源院のまとめ
養源院は、華やかな観光地の影に隠れた静かな紅葉スポット。血天井や俵屋宗達の障壁画といった文化財とともに、紅葉の美しさを堪能できます。一人旅で訪れると、静けさの中で歴史と祈りに触れる特別な体験となるでしょう。京都駅からのアクセスも良いため、気軽に立ち寄れる紅葉観光スポットとしておすすめです。
【合わせてこちらもお読みください!】→【完全ガイド】京都の紅葉で癒される旅|神社・お寺・一人旅おすすめスポット
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