目次
京都・本法寺とは
本法寺は、京都市上京区・小川通に佇む日蓮宗の名刹です。幾度かの焼失と再建を経て、現在の境内が整えられました。
本法寺といえば、何よりも外せないのが絵師・長谷川等伯ゆかりの寺であること。そして、国宝級とも称される巨大な「佛涅槃図」を所蔵していることで知られています。
また、小川通周辺は茶道三千家の屋敷が並ぶ一帯でもあります。
表千家・裏千家といった千家がこの界隈に居を構え、京都の茶の文化を今も守り続けています。静かな町並みの中に、京都の精神文化の核のような空気が流れている場所です。
小川通から始まる特別な空気
本法寺へ向かう小川通を歩いていると、まず「街並みの密度」に驚きます。
表札の重み、塀の高さ、門構えの品格。
あとで地図を見ると、千家が立ち並ぶエリアだと知り、なるほどと腑に落ちました。
隣に警備員さんが立っていることにも納得です。
ここは京都の文化そのものを守る場所なのだと感じました。

摩利支天堂 ― 見えない守護神
仁王門を入ると現れるのが摩利支天堂。

祀られているのは、摩利支天。

インド由来の守護神で、「陽炎(かげろう)」を神格化した存在ともいわれます。
特徴は、
- 姿を見せない
- 災難を避ける
- 武士に信仰された守護神
“見えないけれど、そこに在る力”という性質が、どこかこの寺の静けさと重なります。
ここは、「京都人の密かな愉しみ Rouge -継承-」で三八子(常盤貴子さん)が「好きなお寺」と洛(穂志もえかさん)を案内して歩いた場所。
「京都人の密かな愉しみ Rouge-継承-第1・2話ロケ地巡り」8年後の再会
多宝塔 ― 夢と継承の象徴
境内奥に立つ多宝塔。
三八子はこの多宝塔の裏で、教師の夢を諦め家業を継ぐことを涙したと話していましたね。
丸みを帯びた塔の姿は、どこか包み込むようで素敵ですよね。

本堂前の桜 ― 「桜散る」の記憶
本堂前には、立派な枝ぶりの桜。
ドラマ第1シリーズ最終話「桜散る」で、夜空に舞い散っていた桜は、きっとこの木なのでしょう。
昼間の静かな境内で、満開の夜を想像しました。

十の庭(つなしのにわ)
宝物館拝観の前に、まず心を奪われたのが「十の庭」。
唐門越しに見る枯山水の庭には、石が九つ。

しかし“十の庭”と呼ばれる理由は、
見る者の心にもう一つの石(意思)があるから。
一から九までは「ひとつ」「ふたつ」と「つ」がつく。
十からは「つ」がつかない。
だから「つなし」。
数字遊びのようでいて、禅的な問いかけを感じる庭でした。
巴の庭(三巴の庭)
巴の庭は、本阿弥光悦が造庭したと伝わります。

三か所の築山で巴紋を表現。
半円石と十角形の蓮池で「日」「蓮」を示し、日蓮宗の教えを象徴しています。

庭がそのまま宗派の思想を表している。
京都らしい、美意識と信仰の融合です。
長谷川等伯 ― 遅咲きの天才
長谷川等伯(1539–1610)は、安土桃山時代を代表する絵師。
石川県七尾の出身で、若い頃は仏画師でした。
本格的に京都で名を成したのは50代以降。まさに遅咲きの天才です。
代表作には、智積院の「楓図」などがあります。
本法寺の「佛涅槃図」は、等伯61歳頃の作。
縦約10m、横約6m。建物2階分を超える巨大画面です。
涅槃図はは吹き抜けに展示されていて、1階と2階から鑑賞することが出来るようになっています。
(通常は複製の展示で、毎年3月14日~4月15日に真筆を拝観することが出来ます。)
涅槃図とは、釈迦入滅の場面を描いたもの。
弟子や動物たちが悲しみに暮れる中、等伯自身の姿も描き込まれているといわれています。
本堂前の銅像も等伯、等伯のお墓もこちらにあります。

アクセス・拝観情報
所在地:京都市上京区小川通寺之内上ル本法寺前町
最寄り:地下鉄「鞍馬口」駅から徒歩約15分
市バス9・12系統「堀川寺ノ内」下車徒歩約3分
拝観料:境内無料、宝物館拝観は有料
拝観時間:10:00~16:00
真筆の涅槃図公開:3月14日~4月15日
※訪問前に公式情報をご確認ください。
本法寺のまとめ
ドラマの記憶を追って訪れた本法寺。
千家の街並み。
お庭と、遅咲きの天才・長谷川等伯の画。
夜桜だけではない、本法寺の奥行き。
また桜の季節に、静かな夜にも、訪れてみたいと思います。
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