gtag.js 『京都人の密かな愉しみ Blue修業中』「送る夏」あらすじとロケ地まとめ - 月光喫茶室

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『京都人の密かな愉しみ Blue修業中』「送る夏」あらすじとロケ地まとめ

「送る夏」とは

京都人の密かな愉しみ第2シーズン「Blue修業中」の幕開けとなるPart1『送る夏』(2017年放送)。

京都の伝統を継ごうと修業に励む若き職人5人の物語は、五山の送り火へと向かう真夏の京都から始まります。

送り火とは、迎えたご先祖の魂を再びあの世へ送り返す行事。

この回で描かれるのは、

若者たちがそれぞれの“魂”と向き合うひと夏の物語です。

シリーズについて詳しくはこちら➡『京都人の密かな愉しみ』とは ― 美しい映像と音楽、季節をめぐる祈りと暮らし。その全体像をじっくり解説 ―

第2シリーズのまとめはこちら➡ 『京都人の密かな愉しみ Blue 修業中』とは?全5話あらすじと登場人物シリーズ完全まとめ


それぞれの修業の夏

庭師・若林ケント幸太郎(林遣都さん)

静かな苔庭で枝を打つ幸太郎

場所は八瀬の名刹、瑠璃光院

棟梁・美山清兵衛(石橋蓮司さん)から飛ぶ叱責。

「その枝を打ったらあかん!」

目の前の作業だけでなく、先を読めという教え。

庭師に一番必要なもの、「想像力を働かさんかい!」幸太郎は叩き込まれています。


陶芸家・宮坂釉子(相楽樹さん)

嵯峨野の羊山窯

父・宮坂羊山(本田博太郎さん)のもとで修業する釉子(ゆうこ)。

同じ重さ225gの茶碗を寸分違わず作れ——。

わずかな狂いも許されず、焼く前のはじかれた器はバケツに投げ捨てられ、粘土に戻されます。

まだばらつきのある器しか作れないお前が「芸術を語るなど、1200年早いわ!」

同じ形の茶碗を手で作る意味はあるのか?それより早く自分の表現がしたい釉子。

先輩の甲田恵介(田中幸太朗さん)が気にかけてくれます。


農家・松陰鋭二(毎熊克哉さん)

大原で京野菜を作る祖母タエ(江波杏子さん)の弟子、鋭二

街の料理人が頼りにする有機野菜の作り手です。

一緒に暮らす祖母と孫でありながら、敬語のままの関係。

仏壇には若い男性「真司」の遺影が。


板前・松原甚(矢本悠馬さん)

高台寺門前の料亭「萩坂」

鋭二の野菜が運び込まれ、板場で受け取るのは

老舗漬物屋の次男坊。

絶対味覚を持ちながらも、技術はまだ途上。

女将・萩坂唯子(高岡早紀さん)に片思い中です。

いま任されているのは焼き方。

しかし次の段階へ進むには、京料理にはかかせないをさばけなければならない。

指を噛まれた過去のトラウマで恐怖心が抜けません。

「その骨切り包丁、甚には重いかもしれん」という板長・伊原兆治(岡田浩暉さん)の言葉を聞いていた女将は、

先代が旦那さん(女将の夫・萩坂富実夫(波岡一喜さん))のために揃えた包丁一式を、甚に使うようにと与えます。


パン職人・葉菜(趣里さん)

京都はパンの個人消費量日本一。

西陣の玉井パン玉井利夫(甲本雅裕さん)の元で修業する葉菜は、染物屋の娘。美大で染色を学んだが、パンが好きでパンの道へ。

幸太郎と庭師の先輩・小島陽三郎(井之上チャルさん)が作業途中に店を訪れ、お昼ご飯にクリームパンを購入していきます。

葉菜は京野菜パンなど独創的な試作を作り、師匠から「けったいなパン」と言われています。

「旦那さんにするならアンパンがええ」

と恋愛には興味がなさそうで、自分らしいパンを追求中の葉菜。


京都の夏と送り火

京都の夏は、送り火へ向かって進んでいきます。

大文字保存会

大原では朝から祖母タエのすき焼きが出されます。

送り火の準備に出かける鋭二が精をつけるためです。

「真司も食べてたんですか?」真司が亡くなって十年。

鋭二は大文字保存会を手伝い、山での草刈りや道づくりに汗を流します。


8月15日 護摩木の列

銀閣寺門前は、故人の名を護摩木に書く人々の列で埋まります。


8月16日 五山送り火

鋭二たちは割り木を山へ運び、火床を組む。

夜八時、点火。炎が闇に浮かび上がり、大の字を描きます。

順次「妙・法、船形、左大文字、鳥居形」と点火が続いていく。

鋭二は手を合わせる。

それぞれの場所で、皆が手を合わせています。

幸太郎の母・志保(秋山奈津子さん)が営むBar Forest Downでは、ヒースロー先生(団時朗さん)が常連客の杉下民蔵(浅野和之さん)から送り火の歴史学んでいます。


魂を送るということ

送り火の翌日、鋭二は火床の掃除をし、炭を持ち帰ります。

厄除けとして、Bar Forest Downに集まった同級生たちへ配る炭。

鋭二はよその高校を中退して入りなおしたので、2つダブっているせいか、落ち着いています。

釉子は、父に言われた「技術のないお前が、芸術を語る気か。1200年早いわ!」という言葉を思い出し悔しく、泣き出していました。

こういう時は放っておくしかない、と幸太郎は慣れた様子。

甚は萩坂の女将さん(萩坂唯子)に変わらず片思い中ですが、みんな到底かなわない恋だろうと思っています。

女将は元ナンバーワン芸妓で人妻なのですが、旦那さんは店のお金を持って失踪、半年が経過中。


後日、釉子は焼きあがったが父にボツにされた器を台に並べ、

釉薬にひびが入るときに「チンチン」と鳴る音を聞きながら手を合わせます。

自分の責任で世に出せなかった器への供養。

自分の未熟さへの供養。

甚は鱧に向き合い、恐怖心を送ろうとしています。

鋭二は、真司を。

「僕らの夏は、いろんな魂を送って終わる」

それは先祖の魂だけでなく、

未熟な自分、過去の痛み、迷い——

若者たちはそれらを送り、

次の季節へ進もうとしていました。


登場ロケ地

  • 瑠璃光院(庭の修業シーン)

机に映り込む「床緑」で有名な名所。劇中では幸太郎が師匠に怒鳴られる、静謐かつ緊張感のある場所として描かれました。


  • 六道珍皇寺周辺(陶器祭り)

精霊迎え(迎え鐘)のシーン

「あの世とこの世の境目」とされるお寺。参詣する人を相手に「五条若宮陶器祭」を始めました。


  • 西陣(玉井パン)

葉菜が働くパン屋さん。ロケ地は西陣ではなく、四条烏丸の近くBoulangerie MASH Kyoto(ブランジュリーまっしゅ京都)


  • 壬生寺 万灯供養会

何千もの灯籠が並ぶ、幻想的な夏の夜の光景です。


  • 銀閣寺門前(護摩木受付)

「大文字」の護摩木奉納受付。銀閣寺奥八神社境内保存会集会所前

2024年からは「京都五山送り火共通護摩木」が始まり、各山で焚き上げられました。

「大文字」は東山如意ヶ嶽の西側にある支峰の大文字山になります。


  • Bar Forest Down

幸太郎の実家で、母・志保(秋山奈津子さん)の営むお店。

外観ロケ地:Cafe mole

店内はセットですが、外観は実在のカフェです。


作品をもう一度味わいたい方へ

【京都人の密かな愉しみ】

【京都人の密かな愉しみ Blue 修業中】

阿部海太郎さん【Cahier de musique 音楽手帖】

音楽を担当されている阿部海太郎さんのアルバム。「京都人の密かな愉しみ」から「沢藤三八子」「京都、第一景」「京都、第二景」「京都、第三景」「エドワード・ヒースロー」「京都、第四景」そしてエンディングテーマ・武田カオリさんが歌う「京都慕情」が収録されています。

阿部海太郎さん 【ピアノ撰集-ピアノは静かに、水平線を見つめている- 】

阿部海太郎さんのピアノ楽譜集で「京都人の密かな愉しみ」から「エドワード・ヒースロー」と「ミヤコ・サワフジ(沢藤三八子)」が収録されています。

大原千鶴さん【大原千鶴のいつくしみ料理帖】

大原さんのお料理コーナー、松尾アナウンサーと楽しくお話しされながらささっと作られていて本当に大好きです。

「送る夏」まとめ|送ることで、前へ進む

『送る夏』は送り火を軸にしながら、

若者たちが未熟さや痛みを手放す物語でした。

修業とは、技術を磨くことだけではない。

自分の中の迷いや恐れを“送る”こと。

京都の炎の向こうで、彼らの青春は静かに動き始めています。

  • この記事を書いた人

月山

京都の寺社の魅力を、一人旅の視点でご紹介しています。 旅を通じて出会う静けさや癒しを大切にしています。 このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。

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