◆ 燃えるのは、紅葉だけではない
京都人の密かな愉しみ第2シーズン「Blue修業中」のPart4『燃える秋』(2021年放送)。
秋の京都。
紅葉が色づく庭で、幸太郎(林遣都さん)は黙々と手入れをしている。
恋に破れた釉子(吉岡里帆さん)は、嵯峨野でスケッチをしている。
葉菜(趣里さん)はパンと人生の岐路に立ち、鋭二(毎熊克哉さん)は畑を守っていく覚悟を固める。
甚(矢本悠馬さん)は板前として着実に成長してきていた。
秋は、いちばん静かで、いちばん激しい季節。
美しさの影で、若き職人たちの恋と人生は激しく揺れ動きます。
全シリーズについて詳しくはこちら➡『京都人の密かな愉しみ』とは ― 美しい映像と音楽、季節をめぐる祈りと暮らし。その全体像をじっくり解説 ―
第2シリーズのまとめはこちら➡ 『京都人の密かな愉しみ Blue 修業中』とは?全5話あらすじと登場人物シリーズ完全まとめ
◆ あらすじ
■ それぞれの秋
幸太郎は「東福寺塔頭光明院」で紅葉に染まる庭を手入れしている。
一方、釉子は嵯峨野で紅葉をスケッチ。
祇園祭で妻子持ちだったことが判明した甲田(田中幸太朗さん)。
祇園祭での詳しい出来事はこちら➡ 『京都人の密かな愉しみ Blue修業中』「祇園さんの来はる夏」あらすじとロケ地まとめ
母(宮田圭子さん)は別居中のため話していなかったという事情を知っていたが、釉子の気持ちは冷めきっている。
釉子の失恋を励ましてくれるのはいつも葉菜と幸太郎。
「昔の男に慰めてもらうなんて変」という母。
ここで明かされる、釉子と幸太郎の過去の恋。
■ 葉菜の決意
玉井パンでカンパーニュを焼く葉菜。
突然、「技術もまだなのにサワーブレッドを焼くなんてすみません、辞めます!」
結婚したい、家を出て一緒に暮らしたい。パンを焼いて暮らしたい。
師匠・玉井(甲本雅裕さん)に本音を打ち明ける。
まだ話せていない、父が(上杉祥三さん)が最大の難関。
■ 鋭二の覚悟
萩坂に野菜を届けに来た鋭二。
帰り際、携帯を見てにやつく姿に女将(高岡早紀さん)が言う。
「男を感じる」
「誰かの人生を背負う覚悟がある」
プティ・エトワールで葉菜と玉井に挨拶をする鋭二。
葉菜は大原の鋭二の家で野性酵母を使ったパンを、石窯で焼いてみたいと夢を語る。
しかしまだ父に言い出せていない葉菜。
同棲を聞いたら大変な事になるという心配する玉井に、
「それなら世帯を持つか」
突然の言葉に二人は驚き、反対。
鋭二は葉菜の父をまだ知らないのだ。
■ ハンディマン
Bar Forest Down。
幸太郎の着信音はジェームズ・テイラーの「Handy Man」。
飲みに来ていたヒースロー先生(団時朗さん)は言う彼女からのメッセージだと言う。
「手軽で使い勝手のいい男」
釉子が自分の着信にだけ設定した着信音。
彼女から言われて付き合い、言われて別れ、今も相談相手。
幸太郎は釉子の便利屋のような存在。
■ 突然の宣言
鋭二がBar Forest Downに現れる。
「結婚することにした。上町葉菜と。」
一同、驚愕。
葉菜が父に話したところ、予想通りの結果。
翌日鋭二の畑に葉菜の父が突然やってくる。
「お前が松陰鋭二か?!」と殴りかかり、鋭二は反射的に殴り返し
気を失って倒れてしまう父。
■ 釉子の本心
失恋は仕事で忘れてきた釉子。
失恋のたびに話を聞いてくれたのは幸太郎。
本当はまだ好きなのでは?と釉子の母は問いかける。
半年前――
「もう一回付き合ってみいひん?」
「釉子がそうしたいなら」
自分の気持ちを言わない幸太郎。
「冗談やがな、真に受けんといて」
■ そして
甚はお店が終わった後に時間を作ってほしいと女将に言われて浮かれている。
女将から言われたのは、想像もしていなかった萩坂・東京店の板長の話。
一方、棟梁に呼ばれ庭へ向かう幸太郎。
そこには倒れる棟梁の姿が。
◆ 京都、燃える紅葉
東福寺塔頭光明院
幸太郎が庭仕事をしていたお庭。
東福寺の広大な敷地内にひっそりと佇む塔頭の一つ。昭和を代表する作庭家・重森三玲(しげもり みれい)によって造られた、鋭くも美しい「波心庭(はしんてい)」で知られています。
この回は、映像美が光る素晴らしいスポットが数多く登場しました。
三千院
穴場として紹介された名所
酬恩庵一休寺
地蔵院
光明寺
妙心寺塔頭大法院
「フレームの中で燃える」
瑠璃光院
実相院
プライベートな名庭園
鞍馬寺
白龍園
鞍馬寺の麓、二ノ瀬の白龍園が紹介されました。
こちらは通常公開はされておらず、特別公開の期間、事前予約が必要になります。
詳しくは公式サイトでご確認下さい。
◆ 幸太郎の着信音『ハンディマン』の意味
楽曲解説:James Taylor『Handy Man』
- アーティスト: ジェームス・テイラー(1977年発表。オリジナルは1959年のジミー・ジョーンズ)
- どんな曲?: 甘く優しい歌声で、「僕は君のハンディマン(便利屋/修理屋)だよ。壊れたハートも、僕が全部直してあげる」と歌うラブソングです。
幸太郎は京都の男としてたびたび優柔不断なところが描かれてきました。
「優しさだけが取り柄の男は、結局女に捨てられる」と棟梁にも言われています。
釉子に設定された着信音の意味を気づいていませんでした。
自分の気持ちを言わないし、幸太郎自身も自分の気持ちに気づいていない気がします。
作品をもう一度味わいたい方へ
【京都人の密かな愉しみ】
【京都人の密かな愉しみ Blue 修業中】
阿部海太郎さん【Cahier de musique 音楽手帖】
音楽を担当されている阿部海太郎さんのアルバム。「京都人の密かな愉しみ」から「沢藤三八子」「京都、第一景」「京都、第二景」「京都、第三景」「エドワード・ヒースロー」「京都、第四景」そしてエンディングテーマ・武田カオリさんが歌う「京都慕情」が収録されています。
阿部海太郎さん 【ピアノ撰集-ピアノは静かに、水平線を見つめている- 】
阿部海太郎さんのピアノ楽譜集で「京都人の密かな愉しみ」から「エドワード・ヒースロー」と「ミヤコ・サワフジ(沢藤三八子)」が収録されています。
大原千鶴さん【大原千鶴のいつくしみ料理帖】
大原さんのお料理コーナー、松尾アナウンサーと楽しくお話しされながらささっと作られていて本当に大好きです。
◆ まとめ
「燃える秋」は、
恋の終わり
恋の始まり
結婚の決意
師匠との別れの予感
すべてが同時に燃え上がる回。
京都の紅葉は、ただ美しいのではない。
終わることを前提に、美しい。
燃え尽きる前に、人は何を選ぶのか。





