NHKで不定期に放送されてきたドラマドキュメンタリー
『京都人の密かな愉しみ』。
京都に惹かれ、何度も訪れる私にとって、この作品は“京都そのもの”をより深く愛するきっかけとなった特別なドラマです。
ドキュメンタリーのように静かに始まりながら、気づけば物語が立ち上がり、人々の暮らしの温度まで伝わってくる――そんな独特の世界観を持っています。
これまで放送されたシリーズは2つ。
そして2026年1月から、ついに第3シリーズが始まろうとしています。
本記事では、ドラマ全体を「初めての方も・ファンの方も楽しめる」ように、世界観・魅力・シリーズ構成・登場スポットなどを総合的にまとめます。
目次
京都人の密かな愉しみとは?
一言でいえば、
“京都の四季・文化・暮らしが、静かで美しい映像と音楽で描かれる大人のドラマ”。
ジャンルはドラマでありながら、京都の日常に溶け込むような撮影手法、実在の職人さんやお店の描写、料理家・大原千鶴さんのコーナーなど、ドキュメンタリーのような要素も豊富。
特徴は何といっても――
✔ 京都の町並み・神社仏閣が“登場人物のように”描かれる
青蓮院門跡・将軍塚、下鴨神社、雲龍院、興聖寺、本法寺…
物語の背景でありながら、京都の空気そのものを感じさせてくれる存在です。
✔ 穏やかで優しい語り口のストーリー
誰かの人生の分岐点、密かな悩み、小さな幸せ。
“京都で生きる人”の心に寄り添うような物語が、ゆっくりと流れていきます。
✔ 静かな映像と繊細な音楽が心を整える
光の入り方、風の音、足音、季節の色。
どのシーンを切り取っても美しく「京都の時間」で満たされています。
第1シリーズ(2015〜2017)
― ヒースロー先生と三八子の物語を軸に、京都の人々の日常が重なる ―
主演は
常盤貴子さん(老舗和菓子屋「久楽屋春信(くらや はるのぶ)」女将・三八子)
団時朗さん(洛志社大学文化人類学教授・ヒースロー先生)
京都の暮らしに潜む美しい営みを、二人の物語を中心に描いたシリーズです。
登場スポット例
- 青蓮院門跡・将軍塚(ヒースロー先生最初の登場シーン)
- 下鴨神社
- 雲龍院(ここ本当に素晴らしい…)
- 同志社大学(物語の中では洛志社大学として)
- 鴨川
- 興聖寺
- イノダコーヒ
- 本法寺
このシリーズは、京都ファンの私にとって“永遠の名作”。
優しさと静けさのある物語で、後に続くシリーズの基盤となりました。
| タイトル | 放送年 | |
|---|---|---|
| 京都人の密かな愉しみ(エピソード1) | 2015 | 京都のしきたりと魅力を凝縮した導入編。ヒースロー先生と三八子の関係の始まり。 |
| 京都人の密かな愉しみ 夏 | 2015 | 京都の水にまつわるオムニバスドラマと、京都の夏の営みを知れる回。 |
| 京都人の密かな愉しみ 冬 | 2016 | 年の瀬や雪の京都、しんとした冬の静けさを丁寧に描いた回。 |
| 京都人の密かな愉しみ 月夜の告白 | 2016 | 月に照らされた京都を舞台に、しっとりした物語が展開。 |
| 京都人の密かな愉しみ 桜散る | 2017 | 第1シリーズの最終章。三八子さんがパリに旅立つ重要なエピソード。 |
➡『京都人の密かな愉しみ』第1シリーズ再放送記念― 京都に息づく「祈り」と「癒し」をたどる旅 ―エピソード1
第2シリーズ(2017〜2022)
― 「修業中」の若者たちを主人公にした青春群像劇 ―
タイトルは
「京都人の密かな愉しみ Blue 修業中」
第1シリーズよりも若い世代の5人が主人公で、
庭師、陶芸家、板前、パン職人、農家それぞれの“京都の技”を受け継ぐ若者たちの葛藤と成長が描かれます。
ドラマとしても完成度が高く、五山送り火、祇園祭など京都の伝統的なイベントが盛り込まれ、実際の京都人の姿をドラマを通して見ることができます。
| タイトル | 放送年 | |
|---|---|---|
| 京都人の密かな愉しみ Blue 修業中 送る夏 | 2017 | 京都で伝統をそれぞれの師匠のもとで学ぶ若者たちの成長を描く新シリーズのスタート。 |
| 京都人の密かな愉しみ Blue 修業中 祝う春 | 2018 | 寒い冬を抜けて節分、ひな祭りなど春を祝う京都の様子が繰り広げられる。 |
| 京都人の密かな愉しみ Blue 修業中 祇園さんの来はる夏 | 2019 | 八坂神社の夏、祇園祭を中心に若者の成長と葛藤を描く。 |
| 京都人の密かな愉しみ Blue 修業中 燃える秋 | 2021 | 紅葉の京都を舞台に、迷い揺れる青年たちの姿が描かれる。 |
| 京都人の密かな愉しみ Blue 修業中 門出の桜 | 2022 | Blueシリーズの最終章。桜の春に迎える卒業と新しい旅立ち。 |
2026年1月 ― 第3シリーズ始動
― 三八子さんのその後へ。ついに続編が放送決定! ―
第1シリーズのラストでパリへ旅立った三八子さん。
その“続き”の物語が、ついにプレミアムドラマとして帰ってきます。
穂志もえかさん演じる新たなヒロイン・三上洛がパリから京都へやってくる物語になるようです。
ファンとして、こんなに嬉しいニュースはありません…!
(大原さんのお料理コーナーあるのかな。プレミアムドラマの枠になりますがドラマ以外の部分も残っていると嬉しいですね。)
プレミアムドラマ「京都人の密かな愉しみ Rouge-継承-」
【放送予定】 [BSP4K][BS] 2026年1月4日スタート 毎週日曜 夜10:00~10:45 (全9話)
再放送:[BS] 翌土曜 夜11:30~0:15
【作・演出】 源孝志
【音楽】 阿部海太郎
【出演】 穂志もえか 常盤貴子 / 石丸幹二 森田想 杉田雷麟 秋山菜津子 銀粉蝶 / 渡辺謙
(ゲスト)段田安則 山西惇 笹野高史 ほか
【制作統括】 川崎直子(NHKエンタープライズ) 樋口俊一(NHK) 八巻薫(オッティモ)
短縮版(30分)放送について
現在(2025年)NHKで再放送されているのは、
オリジナル約120分 → 30分×4話構成に再編集した短縮版。
NHK BSにて2025年11月13日より、毎週木曜日午後6:00~7:30 (3話連続)
ドラマに登場する京都の街・寺社を“めぐる楽しみ”
この作品のすばらしいところは、
ドラマで見た場所を実際に歩けること。
神社、お寺の他にも、
- 嵐山・祇園・鴨川沿い
- 京都の路地、町家のお店 etc.
その場所を訪れると、
ドラマの静けさ・風景・空気感が思い出され、
“京都との距離がぐっと近くなる”のです。
このドラマが愛され続ける理由
✔ 美しい映像美
まるで絵画のようなワンシーンが続きます。
✔ 音楽が心を整える
阿部海太郎さんの音楽。
特にScene Ⅱ,Kyotoは大変ゆったりしたテンポで、ゆっくり呼吸しているように安らぎを感じさせてくれます。
どの音楽も素敵なんです!
まだ音源化されていなかった「京都人の密かな愉しみ Blue 修業中」のサウンドトラックは
2025年12月17日から配信開始です。
✔ 京都の伝統と暮らしを深く知ることができる
観光ガイドではわからない「生活の京都」が描かれます。
✔ 癒しの物語
派手な展開はありませんが、その“静けさ”に惹かれるのです。
「京都人の密かな愉しみ」ドラマ全体のまとめ
『京都人の密かな愉しみ』は、
観光地としての京都の美しさではなく、
京都に流れる“時間そのもの”を描いた作品です。
どのシリーズから見ても楽しめますが、
最初はやはり第1シリーズ → 第2 → 第3 という順番がおすすめ。
特に第1シリーズは、
京都好きの心にそっと寄り添い、人生の“癒し”となる名作です。
●【京都人の密かな愉しみ】
作品のDVD全5巻セット。この美しい作品、Blu-rayで出してくれたらいいのにと私は思っております。(今からでもお願いします)
●【京都人の密かな愉しみ Blue 修業中】
● 阿部海太郎さん【Cahier de musique 音楽手帖】
音楽を担当されている阿部海太郎さんのアルバム。「京都人の密かな愉しみ」から「沢藤三八子」「京都、第一景」「京都、第二景」「京都、第三景」「エドワード・ヒースロー」「京都、第四景」そしてエンディングテーマ・武田カオリさんが歌う「京都慕情」が収録されています。
● 阿部海太郎さん 【ピアノ撰集-ピアノは静かに、水平線を見つめている- 】
阿部海太郎さんのピアノ楽譜集で「京都人の密かな愉しみ」から「エドワード・ヒースロー」と「ミヤコ・サワフジ(沢藤三八子)」が収録されています。
● 大原千鶴さん【大原千鶴のいつくしみ料理帖】
大原さんのお料理コーナー、松尾アナウンサーと楽しくお話しされながらささっと作られていて本当に大好きです。
素材をいかして滋養にあふれたこちらのお料理、どれも作ってみたくなります。
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